すっかり秋らしい気候になってきましたね。みなさん体調は大丈夫でしょうか。
今回は10月24日、筑後広域公園の人工芝グラウンドで行った練習試合について。筑後さんと2本、サルツさんと1本、30分×3本です。
今回も試合の内容報告だけでなく、クラブや僕の指導の考え方も踏まえて。
いま取り組んでいるのは、守備のプレッシング

この日の試合は、いまチームで取り組んでいる守備のプレッシングを試す、良い機会になりました。
テーマはシンプルで、ビルドアップしてくる相手に、どのように連携してプレスをかけるか。一人が闇雲にボールを追いかけても、ボールは奪えません。一人が寄せたら、次の選手がどう動くのか。その連携があって初めて、プレスは機能します。
パターンで覚えるのではなく、原理原則を理解する
ここで重要なのは、チームとしてプレスの動きをパターンで覚えるのではなく、守備の原理原則を理解することです。
原理原則というのは、状況が変わっても変わらない、判断のもとになる考え方のことです。相手のビルドアップの形は、チームによっても、試合の中でも変わります。後ろの人数を変えてくる、GKを使ってくる、サイドから組み立ててくる。そのたびに、プレスの動きは当然変わります。
要するに、パターンで覚えていると、見たことのない攻撃が来た瞬間に止まってしまう。でも原理原則を理解していれば、動きは変わっても考え方は同じです。相手が違う形で来ても、同じ考え方から、その場に合った動きを選び直せます。
試合結果:プレスの手応えと、攻撃のバリエーション
10/24 練習試合(@筑後広域公園・人工芝・30分×3本)
U-14
①vs 筑後 0-1
②vs 筑後 0-0
③vs サルツ 4-1(得点:S.ソウタ×2、ハヤト、リョウジ)
筑後さんとの2本は、1本目を0-1で落とし、2本目は0-0。サルツさんとの3本目は4-1でした。
プレスについては、まだ物足りない部分もありました。ただ、多くの選手が原理原則を理解してきている印象があります。
また、得点が同じ選手に頼らず、いろんな選手が決められるようになってきたのは良い傾向です。攻撃のバリエーションが増えてきた証拠だと思います。
対戦してくださった筑後さん、サルツさん、ありがとうございました。
少ないルールで、群れは動く(自己組織化の仕組み)
最後に、原理原則で連携するとはどういうことか、分かりやすい例を一つ紹介させてください。
ボイド——3つのルールだけで生まれる、鳥の群れ
1986年、クレイグ・レイノルズという研究者が「ボイド」というコンピューターシミュレーションを作りました。鳥の群れの動きを再現したものです。
面白いのは、群れ全体の動きを一切プログラムしていないところです。一羽一羽に与えたのは、たった3つのルールだけ。「近くの仲間とぶつからないように距離をとる」「近くの仲間と進む向きをそろえる」「近くの仲間から離れすぎない」。それだけで、リーダーもいないのに、群れはまとまって飛び、障害物をよけ、また一つにまとまる。本物の鳥の群れそっくりの動きが生まれました。
話が少し飛びましたが、要するに、全体の動きを覚えさせなくても、一人ひとりが同じ原理原則で判断していれば、チームとしてまとまった動きは生まれる、ということです。以前から書いている「自己組織化」の、分かりやすい例ですねー。
守備のプレッシングも同じです。決まった形を全員で再現するのではなく、一人ひとりが同じ原理原則で周りを見て動く。その結果として、チームの連携が生まれます。だから、相手のビルドアップの形が変わっても、群れのように形を変えながら対応できるんです。
覚えるのは、動きではなく考え方です。

