PHILOSOPHY
育成方針
福岡南ユナイテッドが、何を育てようとしているのか。
なぜ「教え込まない練習」なのか。
このページでは、できるだけ具体的にお伝えします。
GOAL
中学生年代で育てたい力
こんな光景を、見たことはありませんか。
それは性格や才能のせいではありません。
そういう環境では、そうすることが「正解」になっているだけです。
環境が変われば、選手は変わります。
自分で観て、判断し、実行できる選手。
教わった答えの再現ではなく、目の前の状況から自分の答えをつくり出す力。コーチが教えていないプレーが生まれる瞬間を、私たちは大切にします。
試合は、一度として同じ場面がありません。相手や状況が変わっても、観て、判断し、対応できる。この力が、高校年代以降も伸び続ける土台になります。
サッカーは、一人では解決できないスポーツです。仲間と話し合い、関わり合いながら、チームとして答えを見つけていく力を育てます。
この3つの力は、サッカーだけのものではありません。
AIが答えを出してくれる時代には、誰かの答えをなぞる力の価値は下がっていきます。自分で問いを立て、変化に適応し、仲間と解決していく力。
サッカーで育てたこの力は、ピッチの外でも生きていくと、私たちは考えています。
WHY
なぜ、教え込まないのか
練習ではできるのに、試合になるとできない。
——それは選手のせいではありません。練習と試合が、別のものだからです。
試合の状況は、一度として同じ場面がありません。「この場面ではこうする」と暗記した答えは、問題が少し変わると使えなくなります。
そのため福岡南ユナイテッドの練習は、答えを覚える練習ではなく、答えを見つけるトレーニングです。
指示待ちなのは、性格ではありません。
コーチの指示が多い環境では、待つことが正解になってしまうだけです。
環境が変われば、同じ選手が自分から動き出します。私たちは何度もそれを見てきました。
APPROACH
エコロジカル・アプローチという考え方
福岡南ユナイテッドのトレーニングは、エコロジカル・アプローチと呼ばれる考え方に基づいています。難しい名前ですが、中身はシンプルです。
選手に答えを教えるのではなく、選手を取り巻く環境、例えばコートの広さ、ルール、人数、使用するボールなどの環境を設計することで、選手のからだとあたまが自然に適応し、学んでいくことを引き出す指導法。
世界の育成研究で注目されている考え方ですが、実際の練習に本格的に取り入れているクラブは、国内ではまだ多くありません。
GROWTH
成長は一直線ではない
停滞に見える時期のあと、ある日、突然変わる。

1期生がそうでした。入団から長いあいだ、後ろからボールをつなぐことがほとんどできませんでした。
それでも毎回の練習で、観て、考えて、試すことを続けた選手たちは、あるときから、急激に変化し、自分たちで攻撃や守備の形をつくり出すようになりました。コーチが教えていないプレーが、試合に現れはじめたのです。
伸びていないように見える時期に、焦らないでください。その時期こそ、目に見えない変化が積み上がっています。変わる日は、必ずしも今日ではないからです。
TRAINING
練習の実際
コートの広さ、タッチ数、ゴールの数。ときには小さなボールや、不規則に跳ねるラグビーボールも。条件が変わるたびに、選手は新しい解決策を探しはじめる。
例えば「DFに読まれないように前進しよう」と目的は共有するが、どうやって前進するかはコーチが決めない。
答えはひとつではなく、選手の数だけある。
コーチが答え合わせをするのではなく、選手同士で「いま何が起きているか」「次どうするか」を話す。
試合中、ピッチで決めるのは選手だから。
COMPETITION
勝利と育成
目指すのは勝利。評価するのは、成長。
この2つは、矛盾しません。
試合には、本気で勝ちにいきます。勝利を真剣に目指すプレッシャーの中でしか育たない判断があるからです。
ただし、選手を評価する物差しは、勝敗ではありません。何を観て、どう判断し、次にどう変わろうとしたのか。その過程を評価します。
勝った試合にも、課題は残っています。負けた試合にも、成長は起きています。だから私たちは、結果と評価を分けて考えます。その記録が、育成レポートです。
3 YEARS
3年間の成長イメージ
指示を待つ癖が抜けて、自分で決めることが当たり前になるまでの時期。最初は戸惑う選手がほとんどです。それが普通です。
観る範囲が広がり、プレーの選択肢が増える時期。停滞に見える期間と、まとめて変わる瞬間を、多くの選手がこの学年で経験します。
自分は何が得意で、チームでどう活きるのかを、自分の言葉で語れるようになる時期。
高校年代への土台が固まります。
成長のスピードも順番も、一人ひとり違います。
この通りに進まないことも含めて、3年間を見届けるのが私たちの仕事です。
未来は、教えられるものではなく、
立ち上がるものです。
私たちが3年間でやることは、教え込むことではありません。
選手の中にある力が立ち上がってくる環境を、つくり続けることです。
